ワールドメイト未来の光孤児院(FLOW)は、カンボジアで287人の孤児の世話をしている施設です。ここで暮らす子供たちが、貧困を脱して明るい未来を掴むために、必要とされる技能を身につけていることから、「未来の光」と名付けられました。私たちは、子供たちがここで身につけた技能を元に、将来のカンボジアで指導的な役割を果たして欲しいと願っています。
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子供たちの食事する様子。 三度の食事が支給されます。
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FLOWは、1993年に私財とフランスのフィガロ財団からの賞金を原資に設立されました。設立当初から考えると、287人もの子供を収容する今の穏やかなたたずまいは、想像も出来ないほどの大きな変化です。しかし、当院の目的は昔も今も一つです。すなわち、子供たちを愛情を持って育み、競争の激しい現代社会を生き抜くために、コンピューター技術と英語力を身につけさせるということです。ここから巣立っていく子供たちは、みな飾らない現実を教えこまれています。当院の存続は海外からの援助に完全に依存しています。
創立者のヌオン・パリー女史は、ポル・ポト時代(1975から1979年)に家を追われた何百万人ものカンボジア人の一人として、共産主義政権下で集合農場における、強制労働に服せられていました。1993年、彼女は国連難民高等弁務官事務所の供与金を受けて、91人の孤児と4人の寡婦を連れて帰郷しました。当初は中国大使館の裏手に仮住まいしていましたが、やがてプノンペン郊外の農村地帯に孤児院を設立し、非政府組織FLOWとして登録しました。カンボジアの孤児を助ける活動を通じて、パリー女史は、1994年にフランスの非常に権威ある人道的活動賞を、1998年にはアジアのノーベル賞と言われる、フィリピンのラモン・マグサイサイ賞を受賞しています。
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FLOWの子供たちは、身の回りの世話と、 教材や制服、自転車を支給されます。
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未来の光孤児院の使命は、収容する子供たちの世話をする、すなわち、彼らに暖かい環境と衣食を与え、18歳になるまで教材、教育、課外活動を提供することです。彼らは、コンピューターと英語を履修し、希望すればクメール伝統芸術(カンボジア伝統舞踊や伝統楽器)、裁縫、仕立て、絹織物なども習うことが出来ます。FLOWを「卒業」した子供たちは、一般社会で就職したり、院内で就業を続けたり、地方の学校に英語やコンピューターの教師として、赴任したりします。自分の人生の方向を決めるのは、彼ら自身ですが、当院で得た技能と数え切れない思い出は、彼らにとってかけがえのない財産となるものです。